前回に引き続き、プロサーファー・川畑友吾選手にインタビュー。プロサーファーとして活動する前に抱えていた歯のトラブル、サーフィンで起こりえる口内のけが、知られざるサーファーと歯にまつわるエピソードを赤裸々に語っていただきました。
※前回の記事「プロサーファー・川畑友吾選手に聞く!サーフィンとお口の健康管理」
この記事の目次
すきっ歯を治すための歯列矯正!噛み合わせと呼吸
――口腔ケアのために歯医者さんに通うことはありますか?
子供のころ湘南に住んでいたんですが、近くに歯医者さんがあって定期的に通っていました。千葉に引っ越してからは湘南にいたころに比べて、定期的に通うという感じではなくってしまいましたね。
――川畑選手は、とてもきれいな歯をしていますよね
歯並びが悪くて歯列矯正をしたことがあるんです。16歳か17歳ころの約2年間なんですが、そのときは歯医者さんに通うたびに歯をきれいにしてもらっていました。僕は虫歯になったことがなくて、昔からちゃんとケアをしていたというのもあるのかもしれません。
――矯正をしていたんですね。サーフィンとも関係していますか?
それもあって矯正したんです。歯並びは“すきっ歯”だったんですが、それよりも「噛み合わせがよくない」と言われてしまい…。「ちゃんと噛み合わないと食いしばれない」というアドバイスもあって矯正をしたんです。波に乗っている瞬間は一瞬なので無意識ですが、サーフィンでも歯を食いしばることは少なからずあるんですよ。
しかしサーフィンは、歯の食いしばりより呼吸が大切なスポーツなんです。サーフィンはリズムが大切だと思うので、力を入れるときと抜くとき、深呼吸を意識していますね。
そして試合中特に大切なのがメンタル。呼吸を整えることで気持ちを落ち着けて波を待ち、乗ってからもいつも通りの演技ができるよう一定にさせるんです。
波に乗ったとき、技を繰り出すときで呼吸を使い分けるというか…。一定したリズムはすごく難しいことで、僕もまだ分かりきってはいないんです。トレーニングをしているときも「呼吸を大事にしろ」とはよく言われますね。
サーフィンで起こりえる口内トラブル!?
――サーフィンは、歯が欠けたり歯が折れたりすることもあると聞きました
僕は歯が欠けたことはないんですけれど、唇の中が切れちゃったことはあります。板が歯にあたってしまって、それで腫れたことがあるくらいですね。
仲のいいプロサーファーの中には、前歯が折れてしまった人もいますよ。サーフィンをしていて、そういった事故が起こってしまっているところを見たことはあります。原因は、板があたることで起こるんですが、膝があたってけがをしてしまうということもありますね。
プロサーファーは歯医者さんをどう選ぶ?海外遠征時はどうケアするのか
――歯医者さんを選ぶ際は、どういった点を大切にしますか?
サーフィンの練習も、トレーニングも基本日中なので、夜遅くまでやっているところだとありがたいですよね。
湘南で通っていた歯医者さんにたまに行くことはあるんですが、近くにある訳ではないのでなかなか大変なんです。
歯はきれいでいたいですから、なるべく自分でケアを行えるようにはしています。
――海外遠征に行く際は、どういったケアを心がけているのか教えてください
最低でも1カ月など、長く海外に行くことが多いんですが、基本、日本と同じです。
新しい歯ブラシを2本、フロスはいつも使っているものを、2日に1回分くらい持って行きますね。
歯磨き粉とかは現地でそろえることが多いです。オーストラリアとかに行くと、すごくいいものがあるんですよ。
サーファーならではの口内環境!?海が体をきれいに
――サーフィンをしている人は、きれいな歯をしているイメージがあります
サーファーは歯がきれいな人が多いってイメージありますね。常に掃除されているんですかね、海の中で(笑)。
肌もきれいな人が多いんですけど、海に入るということは、シャワーをしている以上のことだと思うんですよ。運動して汗をかき、全部海が流し取ってくれる。そういった中で、口の中も洗浄されているんですかね(笑)。
――最後にメッセージをお願いします
これからも僕は、練習だったり、トレーニングだったり、試合を中心に活動していきます。その中でサーフィンのレッスンもやっているので、どんどん来ていただけたらうれしいです。
先ほど話せばよかったんですが、考えなければいけないのが口内環境。お菓子やジュースを取り過ぎて食生活が不安定になると、口内炎がすぐにできるんですよ。口内炎があると、痛いし違和感もあるし、集中できないですよね。競技に対しての影響も出てくると思うので、その辺りには気を使っていきたいですね。
歯磨き、食生活、そのほかのケアを少しでも気にしながら、楽しいサーフィン生活を送れるようにしたいと思います。
まとめ
川畑選手へのインタビューを通して、知られざるサーフィンと歯の関係性をひもといてきました。川畑選手が「歯磨き、食生活、そのほかのケアを少しでも気にしながら、楽しいサーフィン生活」と言っていたように、健康な暮らしを送るためにも口腔ケアを意識していきたいですね。
取材日:2019年12月10日
プロフィール
川畑友吾
1994年10月24日。神奈川県出身。良い波を求め千葉県に移住。
現在プロサーファーとして、さまざまな大会で活躍中。
また、サーフィンの楽しさを実感し、レベルアップしてもらうため「プロサーファー川畑友吾のサーフスクール」を開講中。
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