「医療法人社団 清優会 はなふさ皮膚科」理事長の花房火月医師にお話を伺い、シミ・くすみができてしまう原因を説明していただきました。
また、シミができやすくなるといわれている食べ物や、シミができにくい食べ物について解説していただきます。
さらに、シミの予防方法や治療についても聞きました。
※前回の記事「クマの原因は3パターン!それぞれのタイプの治療方法を医師が伝授」
この記事の目次
紫外線、女性ホルモンのバランス?シミ・くすみができる原因
Q1.シミ・くすみができてしまう大きな原因を教えてください
一般的にシミといわれる老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)・日光性黒子(にっこうせいこくし)は、紫外線と加齢によってできてしまいます。
そばかすとよばれる雀卵斑(じゃくらんはん)は、遺伝的要因と紫外線が原因となっていますね。
肝斑(かんぱん)という茶色っぽいシミは、女性ホルモンのバランスが崩れ、摩擦、紫外線などの影響でできてしまいます。
まとめますと原因は、遺伝的な要因・紫外線・摩擦・女性ホルモンに関係しているとなりますね。
注意が必要!シミと皮膚がんの違い
Q2.シミ・くすみが病気と関係することはあるのでしょうか?
シミだと思っていたら、悪性黒子(あくせいこくし)といいましてメラノーマ(※)の初期病変だったということがあるんです。
シミとメラノーマの始まりは似ているので注意が必要ですね。
(※)悪性黒色腫といわれる皮膚がんの一つ
Q3.シミとメラノーマを見分けるにはどうしたらいいのでしょうか?
メラノーマの場合、シミと違って広がるスピードが速い、色に濃淡がある、境界が不明瞭である、形がいびつ、異常に大きいなどの特徴があります。
白砂糖、カフェイン、レモンの摂取!シミ・くすみをつくりやすい?
Q4.白砂糖の摂取が、シミ・くすみの原因になるというのは本当ですか?
白砂糖は、肌が糖化されて、シミ・くすみの原因になるんじゃないかといわれていますね。
しかし、健康な方であれば、白砂糖を摂取して血糖値が上がってもインシュリンが血糖値をコントロールして、正常値に戻してくれるので、それほど問題ではありません。直接、シミの原因になるということはないでしょうね。
ただし、糖尿病がある方の場合は別で、砂糖などの糖分を過剰摂取し、血糖値が慢性的高い状態が維持されることで肌が黒ずみやすくなってしまうということがあります。
Q5.カフェインの摂取がシミ・くすみの原因になるというのは本当ですか?
カフェインに関しては、シミの原因になるという根拠ははっきりしていません。コーヒーが黒いので、その連想だと思うんですよね。都市伝説に近いと思います。
Q5.レモンは体にいいと思っていました。シミ・くすみの原因になるのでしょうか?
レモンをたくさん摂取することで、肌にダメージを与えやすい光毒性という作用が働き、その状態で紫外線を浴びると皮膚に炎症が起きて、結果的にシミになり得るといわれています。
しかし、かなりの量を食べる必要があり、通常量であれば問題はありません。レモンを食べて光毒性を起こしたという例は、ほとんどありません。
紫外線のダメージを中和!シミ・くすみを予防する食べ物
Q6.シミ・くすみができにくくなるような食事はありますか?
紫外線による光のダメージでシミができるわけですから、紫外線のダメージを中和してくれる抗酸化作用のある食べ物を摂取するといいです。
例えばビタミンCを多く含む食べ物。イチゴやレモンなどを、紫外線を浴びた後に食べるといいですね。
またはビタミンEを含むため物。ナッツ類や魚介類です。
ほかはリコピンを含む食べ物。トマトやスイカなどがありますね。
Q7.シミ・くすみを予防する方法、消す方法を教えてください
紫外線の影響が強いので、日焼け止めクリームをきちんとつける。それから、保湿をする。肌を擦らないようにするということが大切になります。
肝斑でしたら市販の飲み薬なども出ていますが、基本的にシミができてしまったら自宅で消すということは難しいと思います。
クリニックでは、レーザーをはじめ、飲み薬、つけ薬による治療を行っています。
監修日:2020年3月5日
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