虫歯になりやすい生活習慣はコレ!歯を守るための基礎知識まとめ


きちんと歯を磨いていても、虫歯になりやすい人がいます。逆に、あまり口腔内のケアに力を入れていないのに、虫歯にならない人もいるようです。どうやら、「歯磨きをしているかどうか」だけで、虫歯リスクが決まるわけではありません。

そこで、この記事では「虫歯になりやすい生活習慣」を確認したいと思います。NG習慣を知ることで、より正しい生活習慣へとシフトするきっかけにしてください。口の中の健康を守るためには、さまざまな習慣を見直すことが大切です。

1.要注意!虫歯になりやすい生活習慣

それでは、「虫歯になりやすい悪習慣」を紹介することにしましょう。きちんと歯磨きをしても虫歯になる…という場合、むしろ生活習慣を改善するほうが大切かもしれません。

1-1 食事の時間を決めず、ダラダラ食べるのはNG

食事の時間をきちんと決めないで、気が向いたときにお菓子を食べる生活をしていませんか? 気づけば、1日中、ずっと何かを食べている人…というのも珍しくありません。

虫歯_なりやすい悪い食事の例

ダラダラ食べると、なぜ虫歯になるのでしょうか? 理由は、食べ物を口にすると口の中が酸性になるからです。食べ物の多くは酸性ですし、虫歯菌は「糖質を乳酸に変える働き」を持っています。何かを食べれば、口の中は酸性になるのです。

エナメル質は簡単に溶ける…?

歯の表面―エナメル質は酸に弱く、「pH5.5以下の酸性」で溶けはじめます。ちなみに、「pH5.5」というのは、紅茶程度です。オレンジジュースは「pH4.0程度」、アップルジュースは「pH3.5程度」なので、「エナメル質がどれだけ簡単に溶けはじめるか」がよくわかります。

※pHは7.0が中性で、低いほど酸性、高いほどアルカリ性を意味します。

虫歯_なりやすいの歯が溶けるイメージ

唾液の力が、歯を守る!

とはいえ、「食事をする=歯が溶ける」とまでは言えません。事実、オレンジジュースを飲んでいても、虫歯にならない人はたくさんいます。これは、食後しばらく経過すると、唾液が口の中を中性に戻してくれるからです。

唾液には「酸性になった口腔内を中性に戻す能力」があります。唾液がある限り、酸性食品を口にしても大きな心配はいりません。平均40分あれば、口の中は中性になります。

脱灰と再石灰化

エナメル質は「pH5.5以下」で溶け出す…と説明しましたが、すぐに穴があくわけではありません。最初は、エナメル質に含まれる「カルシウム」「リン」が溶け出すだけです。この現象を「脱灰(だっかい)」といいます。

脱灰した段階なら、まだエナメル質は再生可能です。口の中が中性に戻れば、溶け出した「カルシウム」「リン」はエナメル質の内部に戻っていきます。これを「再石灰化」と呼びます。再石灰化すれば、歯は元通りになります。

ダラダラ食べると、口腔内はずっと酸性に…!

大切なのは、「唾液が口腔内を中性にするまでに約40分かかる」という事実です。仮に30分間隔でお菓子を食べていたら、口の中が中性に戻る暇はありません。起きている時間ずっと、酸性が維持されてしまいます。

虫歯_なりやすい歯が溶けるイメージ

口の中がずっと酸性だと、再石灰化は期待できません。エナメル質は溶けていき、やがて物理的に穴があいてしまいます。要するに、虫歯になるわけです。ダラダラと何かを食べ続ける生活は、間違いなく、虫歯になりやすい悪習慣といえます。

きちんと食事の時間を決めて、なるべく間食はしないようにしましょう。間食をゼロにしなくても構いませんが、きちんと時間を決めて「口に何も入っていない時間」を確保するようにしてください。

1-2 唾液の分泌量が減る生活習慣はNG…!

唾液には「虫歯菌を抑える働き」があるので、唾液の分泌量が減ると、虫歯リスクが上がる傾向があります。唾液が減って口の中が乾くことを「ドライマウス」といいますが、ドライマウスは虫歯菌の増加要因になるのです。

虫歯_なりやすいの口が乾くイメージ

早食いをすると、唾液の分泌量が減る…!

食べ物を噛むと、唾液の分泌が促されます。逆に、きちんと噛まずに飲み込んでいると、あまり唾液が分泌されません。要するに、「きちんと噛まずに食べる習慣」は、虫歯リスクを高めるということです。

やわらかいものばかり食べると、唾液の分泌量が減る…!

「しっかり噛む=唾液分泌が増える」というメカニズムなので、唾液分泌量を増やすためには噛みごたえのある食べ物を噛む必要があります。やわらかいものばかり食べていると、噛む力が衰えて、唾液分泌量が減ってしまいます。

きちんと噛まない食習慣が慢性化するとドライマウスになり、虫歯・歯周病リスクが増加していきます。3食すべてとは言いませんが、せめて1食は「噛みごたえのある硬いものを、時間をかけて噛む」習慣を取り入れてください。

虫歯_なりやすいの歯ごたえのあるもの

2.虫歯になりにくい口腔環境へ!正しい生活習慣をチェック

それでは、虫歯リスクを下げる生活習慣には、どのようなものがあるのでしょうか? 「毎日、歯磨きする」という基本的なケアに加えて、生活習慣も見直してみましょう。

2-1 寝る前2時間は、何も食べない!

睡眠中、唾液の分泌量は減少します。つまり、虫歯菌が活動しやすい環境になるわけです。その状況で、口の中に大量の糖質があるのは、望ましくありません。ただでさえ、虫歯菌が活動しやすい状況で、酸の材料を与えるのは避けるべきです。

そこで、寝る前の2時間は食事をせず、飲み物は糖分ゼロ(お茶・水など)にする習慣をおすすめします。もちろん、寝る前の歯磨きも忘れてはいけません。

虫歯_なりやすいの寝る前イメージ

2-2 間食するなら、虫歯になりにくい甘味料!

人間ですから、間食をゼロにする…というのは難しいと思います。そこで、甘いものを食べるなら、「虫歯になりにくい甘味料」のお菓子を選びましょう。ほとんど酸に変わらない甘味料のことを「非う蝕性甘味料」といいます。「非う蝕性甘味料」を使用したお菓子なら、多少、食べても大丈夫だと思います。

非う蝕性甘味料の一例

◆キシリトール
もっとも有名な「非う蝕性甘味料」で、ガムなどに使われます。

◆アスパルテーム
ゼロカロリーの炭酸飲料などに使われています。

◆ステビア
清涼飲料水、ヨーグルトなどに使われています。

◆エリスリトール
砂糖の代わりに使う甘味料として、エリスリトールを含んだ製品があります。

◆マルチトール
別名で「還元麦芽糖」と呼ばれ、シュガーレスのキャンディなどに使われます。

◆ソルビトール
ひんやりした食感で、清涼感のあるガム・キャンディなどに使われます。

上記の甘味料を使ったお菓子なら、虫歯の心配は少なくなります。「間食をゼロにするのは無理」という人は、非う蝕甘味料への置き換えを検討してください。

2-3 歯磨きにフッ素配合の歯磨き粉を使用!

ふだんの歯磨き習慣をもっと意味のあるものに変えるため、フッ素配合の歯磨き粉を使用するのもおすすめです。歯磨き粉に含まれている成分の中で、唯一、「間違いなく虫歯予防の作用がある」と期待されているのがフッ素です。

虫歯_なりやすい記事の歯磨き粉

基本的にフッ素濃度が高いほど、予防作用は高くなります。2017年9月現在、日本では「1,500ppm」が上限になっているので、なるべく濃度の高い歯磨き粉を使うと良いでしょう。

3.まとめ

最後に「避けるべき2つの習慣」と「おすすめの3つの習慣」をおさらいして、「虫歯を予防する5項目」にまとめたいと思います。

◆食事の時間を決めて、ダラダラ食べることはやめる!
◆硬いものをしっかり噛んで、唾液分泌を促す!
◆寝る前の2時間は、糖質を含んだものを口にしない!
◆間食するなら、虫歯になりにくい甘味料に限定!
◆歯磨きのとき、フッ素配合の歯磨き粉を使用!

これらの5項目を取り入れれば、虫歯リスクは低くなるはずです。「なんとなく毎日歯磨きする」というだけでは、虫歯を防ぎきれません。これを機会に、生活習慣から見直してみてください!

飯田歯科医院_虫歯_なりやすい

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